感覚運動の支援で学習機能の土台を育む

プレイジムは、感覚統合理論を活用した療育を実践しており、感覚運動遊びを取り入れています。                                     この理論では、学業などの高度な能力を発揮するためには、その基礎をなる感覚運動の能力が十分に成熟しておく必要があるとされています。読み書きなどの学業は、一見、ジャングルジムのなどの感覚運動遊びと無関係のように見えますが、どちらも感覚情報を整理し、適切な行動・動作を生じさせていく脳の力という点では共通しています。つまり幼児期にみられる体の不器用さ(すぐに転ぶ、身のこなしが悪いなど)への適切な支援を行うことで育まれる脳の感覚情報処理の力が発達に伴って複雑となり、高度な学習の力へつながっていくのです。

●感覚統合理論に関する書籍の紹介
・太田篤志著:イラスト版発達障害児の楽しくできる感覚統合―感覚とからだの発達をうながす生活の工夫とあそび 合同出版(https://amzn.to/3tbXBp2)
・太田篤志著:「発達障がい」が気になる子がよろこぶ! 楽しい遊び PHP研究所(https://amzn.to/3kVNtgm)
・太田篤志監修:学童期の感覚統合遊び 学童保育と作業療法士のコラボレーション クリエイツかもがわ(https://amzn.to/3zK38ps

認知・コミュニケーション

ことばの発達は、子どもにとって意味のあるコミュニケーションのなかで育っていきます。遊びを通して、他者への関心の芽生えを育み一緒に楽しみを共有していくための支援しながら、本当の“ことば”を獲得できるように支援します。また子どもの特性に応じて言葉に限らない多様なコミュニケーションの方法(PECSなど)を活用し、自分の思いを伝えていくためのスキルを獲得できるよう支援します。
認知発達に対しては、まず認知の土台となる機能(視知覚、記憶、数概念)の成熟を図り、その上に基本的な学習スキル(読み書き計算)、さらに生活で必要となるライフスキルとしての認知機能を構築できるように支援します。
ディスレクシア(読み書き障害)に対する支援も実施しています。専門のアセスメントをもとに、苦手さの特性を特定し、音韻処理や語彙の獲得のための支援を実施します。

子どもの行動理解

支援の第一歩は、子どもの理解です。子ども自身が、どのような想いや願いを持っているのか、なぜこのような行動をするのかなどを感覚特性、運動・認知・心理面などから分析し、子どもの本当の姿・思いを知ることから支援を始めます。周囲の大人の困り感に対して短絡的に対処するのではなく、まずは、子どもの困り感を共感的に捉え理解し、子ども中心の解決方法を模索していくことを大切にしています。

困り感の軽減

感覚過敏による辛さ、認知特性による物事のわかりにくさ、不器用さによる手先動作の難しさなどに対して、支援グッズの活用や情報の伝え方の工夫(視覚化、構造化)、ICT機器(デジタル教科書、ノートアプリ等)の導入などによって、子どもの生活や学びが心地よさのなかで実現できるようにします。

アニマシオン 知的好奇心の広がりを

アニマシオンとは、特定の能力やスキルを高めるために行う教育的活動ではなく、支援者や子どもが一緒に、自分の好きな活動(遊びや趣味的活動)を通して、面白さ・楽しさ・歓びを追求・共有し、活き活きとした時間を過ごすことを大切にする考え方です。プレイジムでは、子どもたちの知的好奇心を満たすアニマシオン活動の場を提供したいと考えています。